スタッフCEOレポート
こんにちは、大野裕司(おおのひろし)です。
これからの動物病院経営は、冬の時代に入ってきます。
・犬の飼育頭数減少
・競合病院の増加
・人材不足
など厳しい現実が待っているからです。
イントロ:十分な準備はできていますか?
もし、今あなたが
「これまでなんとかやってきたから、これからもなんとかなるだろう」
このような意識でいるなら、今日でその考えを改めてください。
これまでなんとかやってこれたのは、
環境が良かったからです。
市場という表現に抵抗を感じるかもしれませんが、
犬の飼育頭数、つまり市場規模は右肩上がりでした。
そして、動物病院の開業数も
おだやかな伸びでした。
今のような急激な物価上昇などの問題に
直面することもなく、
スタッフも低賃金で雇うことができました。
つまり、上りエスカレーターで
上り続けるような環境だったんです。
別の言い方をすれば、
温室で水さえあげていれば
スクスクと野菜が育つ環境だったとも言えるでしょう。
しかし、これからは下りエスカレーターです。
温室もありません。
1.犬の飼育頭数の減少
犬の飼育頭数は、
2008年度の1310万頭をピークに
2021年度末には、680万頭まで減少しています。
また、新規の飼育頭数も、
犬が2022年度426千頭→2023年度397千頭、


猫が2022年度432千頭→2023年度369千頭と、大きく減少しています。

一般社団法人ペットフード協会 令和5年 全国犬猫飼育実態調査より
さらに動物愛護法の改正や、物価高騰による家計の圧迫、
人口減少により、飼育頭数の減少は拍車をかけていくことは間違いないでしょう。
2.競合病院の増加
これまで我々の競合といえば、同じ個人が運営する動物病院でした。
それが2020年ごろから、承継者不在、経営状況の悪化などから企業が動物病院を買収して、動物病院のグループ化をするという流れが加速しています。
以前は、たとえば全体の総数が100だとすると、閉院で-5、新規開院で+10。プラスマイナス+5で総数が105に増える。
このような緩やかな伸びでした。
それが、企業病院の参入によって、閉院予定-5を買い取って、そのまま運営に。加えて新規開院+10で、プラスマイナス+10。総数が110になっているような状況です。
そして、1番の危機は、彼らが巨大な資本力を武器に参入してくるということです。
田舎の商店街は、イオンが参入してくることで多くのお客さんを奪われ、シャッター街になってしまいました。
同じようなことが、動物病院でも起こってくることが十分に考えられます。
3.人材不足
これは人口減少に伴う、全業種に共通している問題で、
とにかくどの業界も人が足りていません。
あなたも「求人しても応募が来づらくなった・・・」と感じているかもしれません。
そうです、国内で人材の争奪戦が起きているんです。
ドキッとするかもしれませんが、
あなたはスタッフに、
・雇った当時の、平均水準以下の給与
で、今も雇用を続けていませんか?
さっきも言ったように、次項でお伝えしますが、今は情報が増えて、SNSを開けば
「動物看護師の今月の給与公開」
「本来だったらこれだけもらって良いはずの給与額」
「こんな環境だったら絶対に転職すべき3選」
などの情報も勝手に流れてくる時代です。


こうした情報がスタッフの目に飛び込んできたらどうしますか?
あるいは、転職サイトなどを見て、
今よりもはるかに多くのお給料がもらえると知ってしまったら?
今、どの業界も賃上げの流れに入っています。
よって、これからは「高給を出せる」ところに
人がどんどん奪われます。
これは同業への転職にとどまりません。
・動物病院⇒接客業
こうした業種をまたいだ転職の可能性も大いにあります。
こうしたなかでも1番の悲劇は、
賃上げできない ⇒ スタッフがやめる ⇒ 業務が回らず、売上も下がる ⇒ 低い給与水準で募集するも人が集まらない ⇒ 他のスタッフも疲弊 ⇒ 次のスタッフがやめる…
このような悪循環に入ってしまうことです。
これだけはなんとしても避けなければなりません。
+α.加速する大量情報時代
これらの要因にさらに付け加えると、
情報量が増大しつづけ、刻一刻と世間の流れが変化し続けています。
たとえば20年前、インターネットで調べ物をするなら、
Yahoo!やGoogleにキーワードを入力していましたよね。
ですが今、若者の間での検索の中心は
YouTubeやInstagramなどSNSに移ったと言われています。
その流れについていけていますか?
正直、私はついていけていません。
(ですが、若いスタッフに助けてもらうことはできます)
そして、今騒がれているように
これからは「AI」がさらに台頭してきます。
つい先日、ChatGPTと人が音声での
やり取りができるようになった。
という発表がありました。
1年前は、テキストでのやり取りしかできなかったのに、です。
現代人が1日に触れる情報量は、
江戸時代の一年分、平安時代の一生分とも言われているそうです。
この流れは今後も加速しつづけます。
これが、飼い主の行動形式にどのような影響を及ぼすのか?
5年先、10年先どうなっているか?
正直、想像がつきません。
このような下り坂の環境ゆえ、
今以上に、努力や創意工夫をした経営をしないと
あっという間に時代に取り残されてしまいます。
大丈夫!あなたは安心して生き残れる
ここまで長々と書いてきましたが、
あなたを不安にさせたり、脅すつもりはありません。
それどころか、まったく逆で安心して欲しいのです。
なぜなら、ここまでお読みいただいているあなたは、
時代の流れを敏感にくみ取れる、先見性のある方だからです。
(こうして情報を取りに来ているのが、その裏づけです)
だからこそ、スタッフCEOの育成に取り組んで欲しいと私は考えてます。
それにより、スタッフに次の5つの変化が起こります。
1.自主的に動き、指示がなくても1手2手先の仕事をする。
2.任された仕事に対する責任感が強く、問題の発生を予測し事前に対処する。
3.報告・連絡・相談の徹底。問題が発生したときは迅速に情報共有。
4.改善提案や新しいアイデアを活発に出し、変化と挑戦をする。
5.自己成長やスキル向上に対する意欲が高い。
その結果、自然とあなたの病院経営は次のようにアップデートされるでしょう。
<あなたの病院で起こる3つのアップデート>
1.付加価値の提供で現状の客数でも、売上アップができる
2.院長が集中して目の前の仕事に取り組める環境が整う
3.今後ライバルが増えても、勝ち続ける盤石の体制が整う
なぜなら、スタッフCEOを育成することが、3つのアップデートと自動的にリンクするからです。
| 1.売上アップ | 2.環境 | 3.盤石の体制 | |
| 変化1 自主的な行動 | ○ | ||
| 変化2 責任感の強化 | ○ | ○ | |
| 変化3 情報共有の徹底 | ○ | ||
| 変化4 改善提案と挑戦 | ○ | ○ | |
| 変化5 自己成長の意欲 | ○ |
スタッフが自主的に動き、あなたが今、自分のやるべき仕事に集中できるようになったら?
どんどん売上アップのアイデアを出してくれて、実際にそれで売上が上がったら?
そんな職場になったらどうでしょうか
かなり楽しみになってきませんか?
第1部:スタッフCEOとは?
それでは、さっそく今ある問題をまるっと解決する
スタッフCEO
について、詳しくお伝えしてきます。
メルマガでもお話したようにスタッフCEOとは、
「経営者感覚を持ったスタッフ」
のことです。
具体的には、次の3つの視点を持たせることです。
1.経営企画
2.お金
3.充実したプライベート
ひとつずつ解説します。
1.経営企画
マネジメントの相談でいただく悩みとして多いのが
「言われたことしかやらない」
「言われないとやらない」
です。
これは、私も経験してきたことですから、本当によくわかります。
通常、スタッフは仕事のことを
「労働の対価として賃金を得る契約」
としか思っていません。
しかも、できればラクしてお金が欲しいと思っています(笑)。
なので、院長のあなたのように、
経営・年間計画のことまでは到底考えがおよびません。
一方、スタッフCEOは
少しずつあなたに近い考えをもつようになります。
・来月はどんな販促がいいだろうか?
・3日後のあの仕事に取りかかりやすくするため、今これをやっておこう
このような発想で、自発的に動いてくれるため、あなたが指示しなければなにも事が進まない・・・ということが減ります。
それどころか、何も指示していないのにやるべきことを勝手に終わらせてくれていた、なんていうことも珍しいことではなくなります。
2.お金
スタッフCEOでとくに変わるのは、メニューの価格設定の発想です。
たとえば、自分たちの時給に意識が向くと、新しい施術をスタートするときに、
・この施術には、トータルで○時間かかる。
・私たちの時給は○○円。
・だから、この施術は最低でも○○円以上に値付けする必要がある。
このように、労働時間と自分たちの時給を自ら計算して、メニュー価格を決めることができるようになるのです。
これを院長がトップダウンの指示で決めるのか、はたまた自分たちも積極的に関わって決めるのか、で大きな違いが生まれます。
具体的には、
・より熱心に、プライドを持って施術をするようになる
・その結果、質の高いサービスを提供できて飼い主さんの喜びにつながる
・また、自分たちのお給料にも反映されるのでモチベーションがアップする(給料もアップ)
このようなメリットがあります。
ある時には、こんなことも実際にありました。
13時予約に予約をしていた飼い主さんがいましたが、13時15分になっても来店しませんでした。
普通だったらダラダラと過ごすのが一般的なスタッフですが、スタッフCEO化すると、
「この15分で私たちは○○の仕事ができる。その機会を失っている。だとするなら、今後このような患者の対応はどうすべきか?遅れた分を価格に転嫁する?それとも、次回からお断りする?」
このような積極的な意見が飛び交うようになるのです。
また、身近な例でいうと細かな経費にも節約意識が行き届くようにもなります。
たとえば1杯100円のコーヒーも、スタッフが5人いれば500円の出費になります。
1本100円のボールペンも、次々と買い足すとあっという間に数千円になります。しかも、まだボールペンは使えるというのに。
これらはもちろん必要経費ですし、スタッフのモチベーション低下の原因になりますから厳しくしすぎる必要はありません。
ですが、こういったところでもお金が発生していることに各々の意識が向くと、自然と適正な出費におさまっていくのです。
3.充実したプライベート
時代の価値観はどんどん変化しています。
我々、昭和世代の
・稼ぐためなら休日返上
・家族よりも仕事が優先
Z世代は、当然ですがこのようなガツガツした価値観を持ち合わせていません。
「プライベートを充実させるために、働く」
このようなプライベートありきの働き方なんです。
逆にいえば、ここをモチベーションの源泉にしてあげることで、就業時間も意欲高く働くようになります。
たとえば、当院では今、「残業しない。早く帰る」ということを当たり前にしていますし、これから「5日出勤、3日休日」という新しい働き方改革にもチャレンジするところです。
この5日働いて3日休む、というのも元はと言えば、スタッフCEO化したスタッフからの提案だったのです。
このように、プライベートのために、仕事をしてお金を稼ぐ。プライベートのために、時間も作る、といった体制をつくることで、
推しのイベントに行ける。
旅行にいける。
など、プライベートと仕事の両立を積極的に考えることができるようになります。
第2部:スタッフCEO導入のメリット
スタッフCEOを育成するメリットは、すでにお伝えしているとおり
1.自主的に動き、指示がなくても1手2手先の仕事をする。
2.任された仕事に対する責任感が強く、問題の発生を予測し事前に対処する。
3.報告・連絡・相談の徹底。問題が発生したときは迅速に情報共有。
4.改善提案や新しいアイデアを活発に出し、変化と挑戦をする。
5.自己成長やスキル向上に対する意欲が高い。
これら5つが主に挙げられます。
ここでは当院の事例をもとに、あなたの病院でどんな変化が起きるか?
イメージしてみてください。
1.自主的に動き、指示がなくても1手2手先の仕事をする。
<事例1>
自身の仕事の隙間に2日先・3日先の手術に必要な器材を予測して準備してから、獣医師の隙間を探って準備に間違いがないかの確認をしている。獣医師は指示する手間が省け、集中して仕事に取り組める。
<事例2>
企画の作戦段階で必要な名簿作成を指示すると、すでに名簿が用意されていて、企画実行に向けてスピーディーに仕事が前に進む。
2.任された仕事に対する責任感が強く、問題の発生を予測し事前に対処する。
<事例3>
後輩を育てるため、あえて仕事の準備をさせるときに、どんなに信頼している後輩であっても必ず準備の確認を怠らない。トラブルが格段に減る。
<事例4>
ペットホテルでお預かりしている犬を散歩させるとき、万が一首輪やリードのトラブルでお預かりしている犬の逃走があってはならないので、必ず2本の首輪とリードを常に装着した状態で散歩に出かけて決して逃走させないように備えている。
<事例5>
在庫管理の担当者は、納品時に納品間違いがないかのチェックとともに発注数とのズレがないかも照らし合わせ、在庫不足に陥らないように備えている。これにより、突発的な問題および、それにかかるストレスから開放される。
3.報告・連絡・相談の徹底。問題が発生したときは迅速に情報共有。
<事例6>
駐車場掃除のとき本人的には大した事じゃないと考えていたようだが、アスファルトのひび割れに細かな砂利が溜まっていると報告があった。
確認してみるとその下に空洞ができていて雨水が流れ込んでいたようで小規模な陥没手前だった。報告のおかげで大きな事故につながる前に対処できた。
<事例7>
電話予約で予約時間について無理強いしてきた飼主さんがいた。いったん返事を保留してすぐさま上司に相談。毅然とした態度で臨むことでモンスター化させないという方針に決定。
折り返し電話で「予約時間について特定の飼主さんにだけ便宜を図ることはしません。予約時間枠内での予約をお願いします」と伝えたところ、あっさり納得してもらえた。
飼主さんからの最初の電話でその場で自己判断で融通を利かせてしまい飼主さんをモンスター化させてしまったかもしれないことを考えると、事前に相談してくれたことで問題を最小限で抑えられた。
4.改善提案や新しいアイデアを活発に出し、変化と挑戦をする。
<事例8>
繁忙期の終盤、毎年慣例で「打ち上げ」と称して「みんなご苦労様」の意を込めて全員でビアガーデンに行く。幹事は持ち回りでそれぞれの幹事が探し出したビアガーデンに行くので毎年ビアガーデンが変わる。
それを、ある担当者がビアガーデンから日帰り旅行に変えた。慣例を破る大胆な提案だった。
ただ結果的に「いつもと違って遠くへ出かけるのもいい!」と皆の賛同を得られ、日帰り旅行が終わると「今度は○○方面がいいね」とリクエストが出るほど喜ばれた。
<事例9>
大型ドライヤーの追加導入を巡り、必要だけれど院内のブレーカーが飛ぶのでしばらく見送りになっていた。するとあるスタッフが「災害時に使える大容量のバッテリーを使えばいいじゃないですか」と提案。
充電式のバッテリーなら室内で使っても騒音や排ガスの心配もないし、病院業務が終わった夜間に充電しておけば翌朝からすぐに使える。
それに常に充電されたバッテリーが複数あれば万が一の災害時にも役に立つ。ということで大型ドライヤーの追加購入と大型バッテリーの2台購入が決定。一石二鳥の提案だった。
5.自己成長やスキル向上に対する意欲が高い。
<事例10>
トリマーが「スピードトリミング」の技術を学ぶため講習を受けて認定をもらった。
しかも学んだ技術をそのまま使うのではなく自院の状況に合わせてアレンジし、より効率的なトリミング業務に生かすように工夫している。
<事例11>
愛玩動物看護師の国家資格取得のため日常業務の傍ら1年間かけて地道に勉強し続けた。その努力の甲斐あって国家資格を取得し、トリマー業務の他に看護師業務も兼任するように。
結果的にトリマーとして見る目と看護師として見る目と二つの視点を持つことで、それまでより幅広く犬を観察できるようになり、それが付加価値の提供につながっている。
これらの事例、どのように感じましたか?
スタッフが自発的に仕事をすることによって、あなたの労力が大きく減りますし、放っておくと大きな損害につながるであろうリスクも減らすことができます。
それが、スムーズな売上アップにすべて集約されていくのです。
第3部:スタッフCEO導入ロードマップ
スタッフCEO化により、あなたの経営がアップデートされれば、
以下の3箇条が整い、300万円の利益を上乗せすることは難しいことではありません。
1.付加価値の提供で現状の客数でも、売上アップができる
2.院長が集中して目の前の仕事に取り組める環境が整う
3.今後ライバルが増えても、勝ち続ける盤石の体制が整う
たとえば、クライアントでこんなケースがあります。
<A院>
院内が一致団結した動きをすることで、単価アップの施策を単発や一過性のものではなく、日常化できた。それにより、1人当たりの客単価が8000円⇒10,000円を超えるまでに。
この動物病院は、年間の延べ患者数が4,000〜4,500件ほどある。
旧:単価8000円×4000件=32,000,000万円(売上)
新:単価10,000円×4000件=40,000,000万円(売上)
⇒ 800万円のボーナス
集客のために広告費を増やしたわけでも、街頭広告に経費をかけたわけでもありません。
大きなリスクを背負って、最新機器の導入をしたわけでもありません。
それでいて、800万円の増収につながったわけです。
すでにあなたがこの病院と同じくらいの客数があるとすれば、300万円のボーナスを得るために、単価を2000円もアップさせる必要すらありません。
では、どれだけ単価アップすればいいのでしょうか?
750円。
これが答えです。
スタッフCEOが加速して、あなたの施策がどんどん組織の文化として定着してきたらどうでしょう?これくらいの数字は簡単に達成できると思いませんか?(あなたが思っているよりも簡単に達成できるので、そのときは拍子抜けするでしょう)
とはいえ、「いったい現状から、どのようにすればスタッフがCEO化するのか?」という疑問も浮かんでくると思います。
そこでロードマップを作成したので、参考にしてください。
ステップ1.経営情報の共有
スタッフCEO化のファーストステップは、経営情報の共有をすることです。
・今、どれくらいの客数なのか?
・どれくらいの客単価なのか?
・売上や利益率はいくらなのか?
・人件費はどれくらいなのか?
こうした数字をふくめた情報を共有することで、それまでぼんやりしていた仕事感覚に火をつけることができます。
これを聞くと、
「え、自分の給料まで公開しないといけないの?それはちょっと…」
と戸惑うかもしれません。
でも、安心してください。
そこはハッキリと開示する必要はありません。
実際、私も隠しています。
たしかに
・売上
・利益
・人件費率
などはシェアするので、勘がいいスタッフはなんとなくわかりますし、聞いてくるスタッフも稀にいます(本当に稀です)。
そうしたスタッフがいる場合も、
・万が一、医療事故があったときなどのリスクを負う立場は誰なのか?
・建物を建てる、物件を借りているのは誰なのか?
・医療器具を購入し、返済責任を負っているのは誰なのか?
・医療の仕事以外にも、経理やマネジメントをやっているのは誰か?
・1番の稼ぎ頭は誰なのか?
このような、経営の常識を伝えることで納得してくれますし、納得させる説明の仕方もあります。
ですので、この点に関しての心配は不要です。
ただし、このステップでの注意点がひとつあります。
それは何かというと「まずはやる気のある人だけ」に共有をしていくことです。
どういうことかというと、スタッフCEOを育成するにあたって、スタッフは次の2つのパターンのどちらかに分かれます。
1.乗り気で、変化を受け入れられ、挑戦することに意欲的
2.変化を拒み、挑戦にも消極的
通常、新しい試みは肉体面だけでなく、精神面でも大きなエネルギーを必要とします。
とはいえ、「ラクをしたい」というのが人の本性なので、このときに消極的な姿勢を示すスタッフも出てくるのです。
最終的には消極的なスタッフも巻き込み、組織の文化として定着させることが理想です。
ですが、やはり始めたばかりの時期は、反発を覚悟しなければなりません。
こうした消極スタッフの抵抗や反発を最小限に抑えて、物事を進めていくために、まずは意欲的、あるいは優秀なスタッフのみを引き入れて、共有するようにしてください。
ステップ2.経営者とスタッフの利害を一致させる
次にやるべきことは、「経営者とスタッフの利害を一致させる」ことです。
スタッフCEO化の目的は、運営をスムーズにしたり、売上・利益を伸ばしていくことです。
ですが、これらはすべて「経営者側の利益」でしかありません。
あくまでたとえですが、そのために「倍頭を使って、倍働け」と言われたらスタッフはどう感じるでしょうか?
「ふざけんな!」ですよね(笑)
ですから、あなただけが良い思いをするのではなく、望む成長を遂げたスタッフにも、各々の希望を叶えるようにします。
具体的には、
・給与
・休日
・職場の環境
このような待遇についてお互い話し合い、お互いの理想を「病院運営の共通の目標」として設定すると成功する確率があがります。
ステップ3.やり続ける
3つめのステップは「やり続ける」です。
ステップ1と2は、細かいシェアや取り決めなどの方法があるとはいえ、そこまで難しいことはありません。
ここまでのステップを、家庭菜園に例えるなら、土を耕し、種を植えるようなものです。
じゃあ、それであとは放っておいてもトマトやナスができるのか?
いいえ、そんなことはありませんよね。
水やりが必要ですし、害虫がわいたら駆除しなければいけません。雑草が生えてきたら、養分を奪われないように取り除かなければいけないでしょう。
このようなプロセスを通して、はじめておいしい野菜が収穫できます。
スタッフCEOも同じです。
人は現状に留まる性質が本能に組み込まれています。だから、最初やる気があるスタッフも、何もせずに放っておくと、自然と元の状況に戻っていくのです。
これは、スタッフだけでなく我々にも同じことが言えます。
・なかなか変化が見られない
・面倒くさい
・なんか気乗りしない
このような言い訳が次々と浮かんできて、少しずつ元の状況に戻ってしまいます。
そのことを頭に入れておきつつ、あなたに送りたいメッセージは
「やり続けてください」
ということです。
「やり続ける」ことが、最短最速でスタッフCEO化を成功させる秘訣です。
さいごに
本レポートを最後までお読みいただき、ありがとうございました。
あなたがスタッフCEOの可能性を感じ、やってみようと意欲を持っていただけたならこれほど嬉しいことはありません。
何度もお伝えしていますが、スタッフCEOによって
1.自主的に動き、指示がなくても1手2手先の仕事をする。
2.任された仕事に対する責任感が強く、問題の発生を予測し事前に対処する。
3.報告・連絡・相談の徹底。問題が発生したときは迅速に情報共有。
4.改善提案や新しいアイデアを活発に出し、変化と挑戦をする。
5.自己成長やスキル向上に対する意欲が高い。
こうした変化が起きると、あなたは本当にラクになります。
もちろん、繁忙期が忙しいことに変わりありませんが、腹が立つこと、頭にくること、ムカムカすること、むしゃくしゃすることetc.
こうした怒りの感情やストレスを感じることが極端に少なくなります。
こうした負の感情って、小さく我慢できるものが積もり積もって、ある日突然に爆発し、それが心身の不調や、ひどい場合は病気などにもつながってしまいます。
すると今度は、不安や恐れといった感情もプラスされて、悪循環に突入してしまいます。
このような負の感情をできるだけなくしつつ、
・満たされる感覚
・充実感
・楽しさ
・仕事のおもしろさ
・すがすがしさ
・肩の荷が下りる感覚
・安心
・周囲との調和、和やかな雰囲気
・スタッフを慈しむ気持ち
・あなたもスタッフものびのびと仕事ができる
このような多くのプラス感情を感じながら、みんなで売上を伸ばし、喜び合うことができます。
ぜひ、あなたもスタッフもやりがいがあり、輝ける職場作りにチャレンジしてみてください!